最初の訃報を聞いた時は「嗚呼、最期まで何て我儘な人だろう」と
思いました。小笠原の海での転落死。しかも乗ってた船の名前が
"YAMATO"。
西崎プロデューサーは良くも悪くも一時代を築いた人でありました。
近年は特に悪い面で話題になる事が多かったように思います。
そのためかは知りませんが、彼の事を直接関係もなく何かにつけ
揶揄する人も少なからずいます。
私は別に氏の行ってきた事を全て肯定する訳ではありません。ただ
氏の功績、「宇宙戦艦ヤマト」を始めとする多くの作品を世に送り出した
一人であるという事実は疑いようのない事です。ヤマトに憧れ、そして
いつしか絵を描くという仕事で社会に出て、そしてオリジナルの作品を
世に送り出す事がどれだけ大変な事かを少なからず学んできた身には
その事の価値がよく判ります。
氏を非難する事は簡単ですが、ではお前はどうなのか?と。氏に
何かしらの事が言える事を今までしてきたのか?と思うと、何も
言えた義理ではありません。そもそも仕事上のトラブルは当事者同士の
問題、法に触れる問題は本人自身の問題ですから。
昨年の宇宙戦艦ヤマト復活篇にしても、己の自業自得はあるとは言え、
あれだけの不利な状況を覆して劇場映画を作り上げられる者が果たして
他にいるでしょうか。私は氏のそういう部分だけは今後も評価します。
先日イラコンの賞品で頂いたノートPC、形見分けと思って大事にします。
長い間お疲れ様でした。
2010年11月08日
2010年07月23日
「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」
東京都現代美術館の企画展、「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」に
暑いさなか行ってきました。
メインは映画界で活躍する美術監督、種田陽平の展示ですが、目玉は何と
言っても「借りぐらしのアリエッティ」の舞台である家の軒下の住まいなどを
身長わずか10cmのアリエッティを普通の人間サイズに合わせて作った舞台
セットです。
アリエッティはアニメ作品ですから実物で組んだセットなど有る訳は無く、
このセットはわざわざこの展示のために組み上げたものなのです。
美術館の3階部分に広く作られたセットは小物や雑草に至るまで巨大な
サイズで丁寧に作られており、その中を一回りするだけで中々楽しめます。
小物一つ一つは人間の生活の中で実在するものばかりですが、それを
アリエッティ達、小人の一族が思い思いに暮らしの中に取り入れている様を
表現する事で独特な世界を作り出しています。色彩もよいですね。
しかしゴキブリまでおいてあるとは。50cmくらいのリアルなゴキブリが
頭上でお腹をいい具合にヘコヘコさせているのは、あんまりいい気分じゃ
ありません。怖がりの人はあんまり上を見ないように(笑)。
大人1200円とちょっとお高めな入場料ですが、見といて損はないと
思います。夏休みということもあり、平日だというのに親子連れが沢山来て
いました。休日は結構混むんじゃないかと。
映画とどっちを先に見るかはまあお好きな方でという事で。ちなみに私もこれからです。
しかしこのセットは企画展終わったらどうするのでしょうね?出来たら
別の地方にも回ってほしいし、どっかで恒久的な施設になるのも面白いかと
思います。